2019/04/06 京都大学複合原子力科学研究所の一般公開に行ってきました。年1度しか一般公開は行なっておらず、とても貴重な施設見学をさせていただきました。桜も満開で気持ち良かったです。
◼︎ 京大までのアクセス
ホームページには公共交通機関でお越しくださいとのこと。
JR熊取駅のロータリーからチャーターバス35名乗り(南海バス)が無料で大学まで送迎してくれました。到着したら駐車場広い!みんな車で来てるじゃない!!
まぁバスも無料なのでいいか。
◼︎個人は当日テントで受付
テントの受付で名前を書いて身分証明書を提示。臨時構内立入者証を貸していただき入場しました。団体はメールで予約がいるようでした。
桜は翌日の公開でしたが、原子炉見学の日でもみれました。のどかでいいなぁ。ピクニックしてる人もチラホラ、ゆっくりとした時間はいいものですね♪
◼︎ 研究用原子炉・ホットラボラトリ見学
1組5名、所要時間20分。荷物も預かっていただき身軽に見学できました。
原子炉の方でも受付をすませ、荷物を預けて中へ。
本当は専用のスリッパがあるのですが、一般見学のときはシューズカバーをつけて施設内部へ入ります。
ラボ、研究室がいっぱいあります。
原子炉の中でも研究をしているそう。
「抗酸化物質の効果」を研究するには
原子炉からでた廃棄物のガンマー線を使う。
ガンマー線の近くに1時間ほど置くと、酸化を早めてくれるので抗酸化物質の効果が実験できる。
なるほど!廃棄物もそうやって利用されてるんですね_φ(・_・
そういう話はかなり好物です♪
◼︎ 原子炉見学
扉の写真は撮影禁止だそうで、この看板の隣に頑丈な扉があり原子炉の入り口になっていました。
2階にあがりまして、上から原子炉の説明していただきました。
真ん中のグレーの装置が原子炉です。
枝分かれしていて、原子炉に近いほど新鮮な中性子が得られる。
災害時は原子炉上部のクレーンが自動的に落ちて、原子炉はストップするので安全だそう。
安全装備もしっかりしていて近隣住民も安心です。
この黄色の装置は癌患者に入ってもらって、中性子でがん細胞をやっつける!
という治療をしてるそう。
なに!?癌が治るの?めちゃくちゃすごい!
癌が治る時代がくるんだなぁ。
原発はウランで爆発させて蒸気で水を蒸発させて電気を発生させるそうですが、京大では電気は作ってないそう。
あくまでも実験用。
◼︎ 近隣住民に放射線の影響はないのか?
熊取町に計測器は設置されているが、年間で排出される量はレントゲン1回撮影するより低い数値だそう。(レントゲンの7分の1だったかと)
近隣住民も安全です。
原子炉をみた後は専用に機械に10秒間の放射線チェックをして「異常なし」と表示されないと外に出ることができません。
放射線に関して入念に管理されていました。
◼︎ 放射性廃棄物処理設備見学(午後のみ)
原子炉から出た有害な水をタンクに集めて、ある程度たまったら汚染物質を調査。
3つのろ過方法で綺麗な水にして循環させる施設。
この施設は午後のみお話しが聞けました。
中には入れませんでしたが、資料で説明してくださいました。
汚染水から有害物質だけ集めて固める。
綺麗になった水はため池に。
ため池から自然に流れるようにしているとのこと。
汚染水が綺麗になるって不思議ですよね。
◼︎ FFAG加速器見学
イノベーションラボラトリで原子炉につながる加速器の見学(所要時間20分)。
青の円状に配置された装置で加速させて(陽子ビーム)、適度な速度になったら
右側黄色の装置の部分を通って、原子炉まで送ります。
加速すると重金属に当たったときによりよい中性子が発生するそう。
一般人にはかなり難しいお話でした。学生さんは楽しそうにお話ししてくれました♪
◼︎ 中性子による癌治療(BNCT)
臨床もやっているドクターに癌治療についてのお話を聞かせていただきました。
将来、癌治療で中性子を使ってがん細胞をやっつけることができる。
装置も小型化され国の認可がおりたら、病院に設置することができる。
患者が治療に使うことで一般化されていきます。
将来、癌は治る病気になるかもしれません。
初期の治療費はかなり高額になるでしょうが、症例が増えるほど一般的になっていきます。
がん患者にならないことが一番大事ですが。
一人でも多くの癌患者の方が治るといいですね。
◼︎総評
1年に1回しか一般公開日のない京大の原子炉の見学をさせていただきました。研究は夢がありますね。装置のしくみや、原子分子の原理を一般人が理解することはかなり難しいですが、将来、「癌治療に使われて癌が治るかも!」という夢のある研究施設でした。
原子燃料工業さん(原子炉で使う燃料を作っている会社)のお話もきいてお土産のクッキーもいただきました! 送迎バスも提供ありがとうございました。また来年もご縁があれば行きたいです♪